わが国への新しいマンゴー(Mangifera indica L.)品種導入のための基礎的研究


わが国では、‘Irwin’が栽培品種の90%を占める偏重傾向で、
消費者の品種選択幅が狭い。こうした一品種偏重は冬季の低温不足、
収穫期の台風等の気候影響を、一挙に被ってしまう危険性がある。また、‘Irwin’
が品種として抱える問題点も多い。
日本ではこれまで、多くの品種導入調査がなされたことがない。また、
国内向けに育成された品種もない。マンゴー栽培を取り巻く条件が
変化しつつある現在、‘Irwin’よりも優れた形質特性を持ち、熟期の
異なる品種導入が必要である。
こうした背景から、今回の研究により得られたデータによる導入品種
候補の絞込みを試みた。本研究は、今後の選抜や育種の基礎資料
とするため、石垣島に導入した熟期、形質の異なる58品種の調査を行い、
導入品種の候補選定を行った。この研究結果について報告します。