調!?
東南アジア編東タイ

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☆東タイ


チャンタブリのマンゴスチン園

 東タイのチャンタブリ(Chanthaburi)は、熱帯果樹であるドリアン(Durio zibethinus)、マンゴスチン(Garcinia mangostana)、ロンコン(ランサ、Lansium domesticum)などの産地であり、宝石が採れることでも有名です。今回は熱帯果樹とともにキダチトウガラシを見ていきます。


■ドリアン(Durio zibethinus ■ドリアン園において

☆ドリアンの樹木の下にキダチト
ウガラシが自生していました。



■マンゴスチン(Garcinia mangostana
(僕の一番好きな果物です)
■マンゴスチン園にて

☆マンゴスチン園でも同様に、
樹木の下にキダチトウガラシが
自生していました。雑草のように
見える植物がキダチトウガラシ
です。農家さんによると、植えた
わけではなく勝手に生えてきた
そうです。


 以上のように、果樹園においてキダチトウガラシの自生を確認できることがあります。キダチトウガラシが自生するためには、誰かがキダチトウガラシの種子を散布する必要があります。考えられる要因としては、人為散布鳥類散布です。例えば果樹園の場合、労働者の昼食にキダチトウガラシが入っていると、残飯を捨てることで種子が散布されます。鳥類散布の場合は、鳥がどこかで(同じ果樹園の中の場合もあれば、別の場所の場合も考えられる)キダチトウガラシを食べ、果樹園の中で糞をし、そこからキダチトウガラシが生えてくる、となります。どちらにしろ、生えてきたキダチトウガラシは特別扱いを受けているようです。他の雑草が刈り取られているにもかかわらず、キダチトウガラシは堂々と立っています。農家としてみれば、せっかく生えてきたものをわざわざ刈り取ることもなかろう(もしかしたら利用しないかもしれないけど)、という程度なのかもしれませんね。



 せっかく熱帯果樹に触れたので、他の果物についても紹介します。僕が実際に食べたことのある果実のみですが・・・。機会があればぜひ一度食べてみてください。

■ロンコン(Lansium domesticum

原産:マレー半島
科:センダン科

☆グレープフルーツのような香り
のする、さっぱりとしたジューシー
な果実でした。また食べたい!!
と思う果実です。
■ライチ(Litchi chinensis

原産:中国南部
科:ムクロジ科

☆日本でも冷凍した果実を食べる
ことができますが、やはり現地で
旬の果実を食べると、ライチは
最高においしいです(僕の中では
マンゴスチンに次ぎ二番目に
おいしい果実)

■ランブータン
Nephelium lappaceum

原産:マレー半島
科:ムクロジ科

☆ライチと同じような味がしますが
果肉と種子が離れにくく食べにくい
時もありました。ライチよりは味が
少し劣るかな・・・・・、と思いました
が、外見のすごさはピカイチでした。
■ドラゴンフルーツ、ピタヤ
Hylocereus spp.)

原産:中南米
科:サボテン科

☆さっぱりとしているといえばさっ
ぱりとしているし、味があまりない
といえばあまりないし・・・。種子も
一緒に食べるため、キウイのよう
な食感です。個人的には好きです
が、まわりの反応はいまいちでし
た。熱帯における水分補給果実、
としてはとてもいい果実だと思うの
ですが・・・。

■レンブ(Syzygium samarangense

原産:マレー諸島
科:フトモモ科

☆しゃりしゃり、しゃきしゃきとした
歯ごたえ、ほんのりした甘さ。
例えるならリンゴに似ている
でしょうか(味・香りはもちろん
違いますが)。口寂しいときに、
これをしゃきしゃき食べると
気持ちが軽やかになります。
甘すぎないため、食べた後
でも、喉がすっきりしている点も
おすすめです。

■ザボン、ブンタン(Citrus grandis

原産:マレー半島からインドネシア?
科:ミカン科

☆露天の果物屋さんでは、いくつ
かの房をパックにつめて売ってい
ます。大きい果実なので大味かな、
とおもいきや、結構おいしいです。
■バンレイシ
Annona squamosa

原産:熱帯アメリカ
科:バンレイシ科

☆ねっとりとしたクリーム状の白い
果肉で、非常に甘いです。食べて
いると手がべとべとするほどです。
甘党ではない僕には少し甘すぎ
ますが。日本でも近縁種のチェリモヤ
Annona cherimola)や、バンレイシと
チェリモヤを掛け合わせたアテモヤが
高級果物屋さんに売っているので、
一度ぜひ食べてみてください。
美味です。

■サントール
Sandoricum nervosum

原産:マレー半島
科:センダン科

☆果実を割ってみると、まず白く
ふわふわした層、まるで綿のよう
な層があり、中に白い房が5つ
ほど入っています。白いふわふわ
した部分は酸味があり、中の房は
甘酸っぱいかんじでした。なんとも
不思議な果実でした。
■サラックヤシ
Salacca edulis

原産:インドネシア
科:ヤシ科

☆はじめて市場でサラックを見た
ときは、これがヤシの果実だとは
気づきませんでした。果実は赤く、
トゲトゲが生えており、なかなか
とっつきにくい感じでした。勇気を
だして市場で買って食べてみると、
けっこう甘く、酸味も少しありました。
なかなか乙なものでした。
■ウチワヤシ、パルミラヤシ
Borassus flabellifer

原産:熱帯アフリカ
科:ヤシ科

☆道端で見たことのない果実を
売っていたので、車を止めて
見てみると、パルミラヤシの果実
でした。なんだこれは、と僕が
不思議そうに果実を見ていると、
露天のおじさんが生の果実を
庖丁で割ってくれました(写真
中央)。中には白いお椀型の
はんぺんのような形をしたものが
入っていて、白い薄皮の下には
ゼリー状の層があり、その内側
には甘いジュースが詰まっていま
した。生の果実とともに、甘い
ジュースから作った砂糖も売られ
ていました(写真下)。かじって
みると普通の砂糖とは違う風味
があり、おいしかったです(もち
ろんとても甘かったですが)。

■タマリンド
Tamarindus indica

原産:熱帯アフリカ
科:マメ科

☆タマリンドには甘い種類のもの
(上の写真)と酸っぱい種類のもの
(下の写真)があります。甘いタマ
リンドは莢を割り、中の果肉を食べ
ます。干し柿に似た食感で、甘いです。
酸っぱいタマリンドはスープ(ゲーン
ソム)を作る時の調味料となります。
一度そのまま酸っぱいタマリンドを
味見してみましたが、本当に酸っぱ
かったです。

■ジャックフルーツ、パラミツ
Artocarpus heterophyllus

原産:インド?
科:クワ科

☆種子のまわりの黄色い部分(種衣)
を食べます。一個一個は、一粒のトウ
モロコシを大きくしたような形です。
何となくガス臭いような匂いがします。
甘く、しこしことした食感です。大きな
果実のまま、あるいは切りわけたもの
が売られています。
■クサトケイソウ(Passiflora foetida

原産:熱帯アメリカ
科:トケイソウ科

☆最後にクサトケイソウ。少しマニアックなので写真をたくさん載せて
みました。パッションフルーツ(Passiflora edulis)と同じ属に属します。
ローカルの市場でまれに売られているようですが、僕はまだ市場では
見たことがありません。道端に生えていたものを食べたことがあります。
可食部は非常に少ないですが、ほのかに甘く、パッションフルーツの
香りがします。野山を駆け回る子供たちには、とてもいい天然のおやつ
になるのではないでしょうか。




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