研究ではこのプータイについて、タイ東北部カーラシン県、ラオス中南部サワンナケート県、ベトナム中部ゲアン省(予定)で、植物利用、生活や言語などの調査を行い、その調査資料を比較・検討することにより、プータイの民族的背景、社会環境や生態環境を三カ国に亘って横断的にあきらかにすることを研究の目的とした。
また、ラオス中南部サワンナケート県のプータイ村でのホームガーデンにおける植物利用の調査結果から、草本野菜、香辛料、樹木野菜、果物、イモ類などの食用植物、薬用植物、観賞用植物、建材、宗教的な意味合いのある植物、染料などの多様な植物が、調査軒数合計180軒で1ホームガーデンあたり平均して30数種、総数300種を超えるさまざまな種の植物が栽培されて利用されていた。近隣のタイ系ラオやモン・クメール系カターンなどのホームガーデンを調査し、その結果を含めて地域的な相似や相違の可能性、ある植物利用が民族に固有な利用かどうかなどの検討を2006年度中におこなう予定である。