題目「ラオス全土のホームガーデンからみえてきたもの -森との相補的関係−」


2009年9月〜10月に、ラオス中部のビエンチャン特別区、カムムアン県および南部のチャンパサック県において、ホームガーデンに関する調査を行った。


今回の調査の主な目的は、以下の2つである。

@ NAFRI(国立農林業研究所)との研究協力の一環として、ラオスを縦断しホームガーデンに関する調査を行い、各地のホームガーデンの土地利用や資源利用のあり方などを比較して、ラオスのホームガーデンを概説する報告書を作成する。

A (ラオスでは)ホームガーデンの利用は副食や燃材の獲得などの目的を共通とする、
・森からの採集活動、
・ 焼畑・畑などでおこなう営農活動、
・ (貨幣を媒介とすれば)市場や商店での買い物
などと、相補的な関係にあるものとして捉えられるのではないかという仮説をたてた。今回の調査では、それを検討するための材料を収集した。

その仮説を検証していく中で、地域間では生業全体の中の資源の差異が、地域内では生業全体の中の利用する資源の変化(喪失)が、ホームガーデンの利用にどのように影響を及ぼしているかを明らかにできればと考えている。

よろしくお願いします。

和田 泰司